今後の目標は、自分の写真で
多くの人に刺激を与えること
杉原 賢紀 / 芸術学部 写真学科 4年
INTERVIEW
scroll

はじめに、杉原さんが写真学科を志望した理由を教えてください。

私は高校の時に写真部に所属していて、進路に悩んでいました。私の出身の大阪にも写真を学べる大学があったのですが、顧問の先生に東京工芸大学を教えてもらい、入学を決めました。 上京するにあたって全てがゼロからのスタートでしたので、はじめはとても心細い思いをしましたが、ゼロの状態だからこそ、色々な人と話して友達を作ることが出来たと思います。

では次に、杉原さんにとって大学生活において強く印象に残っていることを教えてください。

写真学科では、全学年の卒業制作や後期制作より選抜された作品の中から、その年の最も優れた作品を決定する、「写真学科スペシャル」という学内イベントが1年に1度あります。それが毎年の楽しみで、強く印象に残っています。1年生の時に上級生の作品を見て、作品制作にかける時間や考えの深さが自分とは違うと思いました。上級生を目標にして自分もそうなっていきたいというイメージが湧きました。学年が上がってから写真学科スペシャルに選ばれた時はとても嬉しかったです。時々自分の過去の作品を見返してみると、作品に対する考え方が変化していることに気づきますし、一つひとつの作品に時間をかけたことで、以前より作品のクオリティーが上がっていることを実感します。

4年間の大学生活の中で、苦労したことや頑張ったことは何ですか?

写真を学ぶほど制作することが難しくなっていくと感じました。写真の見せ方や、どうすれば相手に伝わりやすい文章が書けるのか、コンセプトの組み立て方など、そういったところが写真の難しい部分で、とても奥深いところだと思っています。撮影を重ねることが制作の基本だと思い、頻繁に撮影に行くようにしていました。私はとてもアウトドアが好きで、内にこもって撮影するのではなくて、街に出歩いて目につくものや興味のあるものを撮影しています。

4年生の時に所属していた研究室を選んだ理由を教えてください。

私はフォトメディア研究室に所属しています。写真の多様性や表現方法についてより深く知りたいと思い、この研究室を選びました。担当教員の作品に憧れていたということも大きいです。先生の写真を立体物にするなど空間を意識した作品を見て刺激を受けたというのも、この研究室を選んだ理由です。現代美術にも興味があり、もっと学んでみたいと思いました。

杉原さんは、写真学科の教員についてどのような印象を持っていますか?

前期と後期に行われる講評会では、学生の作品に対して先生方が意見をくれます。 その時の作品の見方がそれぞれの先生で違っていて、その場で展開されるディスカッションがとても勉強になりました。ユニークな先生方お一人お一人に気軽に相談でき、たくさんのアドバイスを聞ける環境がとても良いと感じています。

杉原さんの写真制作について教えてください。

自然に着目して撮影しています。具体的には台風が去った後の痕跡や、道端に生える雑草などにカメラを向けています。制作において苦労したことは、人がなかなか入らないような場所に出向かなければならなかったり、大型のフィルムカメラを使っての撮影では、重い三脚を持ち歩いたり、1枚のシャッターを切るまでにとても時間がかかったりと、その工程がとても大変でした。しかし学生のうちにこういう経験をしておきたいという思いがあったので、振り返ってみれば、大変でしたがとても良い経験になりました。

今後の目標について教えてください。

卒業後は大手出版社のスタジオアシスタントとして働きます。これまでスタジオで撮影するという機会が少なく、外で撮影することがほとんどでした。しかし、スタジオの現場で実際に使われているライティングを間近で見ることや学べる環境は、これから写真をやっていく上で強い武器になると思い、撮影の現場で経験を積むという選択をしました。今後の目標は、自分の写真で多くの人に刺激を与えることです。まだアーティストとして活動していくのか、商業カメラマンとして活動していくのか定まっていない部分もありますが、何かしら写真に関わりながら、これからも写真制作を行っていきたいと思います。

写真学科を目指している方に伝えたいこと

大学に入学した頃は、正直4年間写真を学ぶことは長いのではないかと思っていました。しかし、その後様々な授業を受けていくうちに、写真に対する考え方を学び、自分の視野はどんどん広がりました。同級生の作品から影響を受けることも多く、4年経った今でもまだまだ学ぶべきことがたくさんあると思っています。もし写真学科に入学したら、そうした素晴らしい環境で悔いのないように学び、ぜひ自分にしかないスタイルを見つけてほしいと思います。

トップページに戻る
interview 在校生・卒業生インタビュー

interview

在校生・卒業生インタビュー

01 02
01

今後の目標は、自分の写真で
多くの人に刺激を与えること

杉原 賢紀 / 芸術学部 写真学科 4年

02

写真作品を作ることを通して
自分自身や他人と向き合う

佐藤 里菜 / 芸術学部 写真学科 4年

page top